スペインでトランスグランカナリアに参加してきました(フィニッシュ篇)
3月に参加した「TRANSGRANCANARIA」の続きです。
今回はいよいよレースのフィニッシュ。
前回は下りに入ったところで脚を痛めてしまいリタイアも考えたところを何とか乗り越えて最後まで行こうと決意したところでした。
残り18km、最後まで行けるのでしょうか。
前回は↓から
「TRANSGRANCANARIA」の最初から読む場合は↓からどうぞ
Ayaguares → Parque Sur
午後7時25分頃にエイドを出発します。
出発してすぐにダムの築堤を渡って
空を見上げると夜になりました。
暗くなった道を進みます。
先ほど下ってきた方向を見ると選手のライトがちらほらと見えます。
このあたりは未舗装の林道のようなゆるい登りの広い道が続きます。
1時間ほど延々と歩いて登りが終わり、下りに入ります。
脚が無事なら緩い下り坂なので気持ちよく走れるところだったんだけどなー。
そして残り10㎞地点を通過。
この時点で午後9時ちょうど。残り3時間なので今日中にはフィニッシュできそうかな。タイムが24時間というのは10㎞を2時間と考えるとちょっと厳しいかもな。とフィニッシュのことを考えることができるくらいには余裕が出てきました。
とはいえ脚が痛いのには変わりないので歩くことしかできません。
その間にも下りでスピードを上げてくるランナーに抜かれていきます。
まあとにかくここからはもう登りも山もなくひたすら下り基調の林道です。
歩くことさえできれば問題ありません。
そうやって歩いているうちに前の方が明るくなってきて
街の明かりが見えてきます
ここからは水の流れていない川を進んで
最後のエイド「Parque Sur」に到着です。
Parque Sur → Finish
最後のエイドですがここからはフィニッシュまで残り4kmほど。水も十分に残っているのでスルーします。
他の人たちもここで休憩している人はいないようです。
エイドを出たら再び川底を進みます。
目の前には観覧車が見えますが、この土地はレジャーランドなんだなーってのを実感します。
なんでこんな苦しいことをやっているんだろう、などと思ったりもします。
フィニッシュ地点まで近づくにつれてなぜか急に足が動き出して
走ることができるようになります。
陸に上がって
川沿いの遊歩道を進みます。
走れるようになったのでこの区間だけで数人を抜かします。
そして明かりが見えてきます
砂浜が見えてきました
ここまで来ればあとわずか。
晴れていれば左手に海を見ながらマスパロマス灯台に向けて気持ち良く走れるんだろうなと思いますが、夜なので何も見えません
マスパロマス灯台が見えてきました。
フィニッシュゲートが近づいてきます。
そして目の前には1人のランナーが。
ダッシュすれば抜かすことができそうな感じです。
そこで思い出したのが「ゴールの作法」。
昨年トレイルランニング界の一部を賑わせた、私には全く理解できない議論でしたが
そのときに「海外ではフィニッシュが近づいたら前の選手を抜かさない」と誰かが言っていたのを思い出します。
それが本当なのかはよくわかりませんが、郷に入れば郷に従えということわざもあることだし、もはや順位もタイムも争ってはいないのでペースを落としてゆっくりと走ります。
前の人がフィニッシュするのを見届けた後にフィニッシュ。
タイムは23時間40分6秒。
最後走ることができたので24時間を切るタイムでフィニッシュできました。
というわけで最後脚を痛めたので結果としては満足はできませんが、
はじめてのヨーロッパでのレースで128㎞のレースを無事完走できたのはよかったのかなと思います。
壮大な景色を見ながらの長い道のり、とても楽しかったです。