OSJ KOUMI100に参加してきました。(レース終盤篇)
10月10日から11日にかけて参加した「OSJ KOUMI100」の続きです。
3周目を終えて残りは2周。
相変わらず状況の悪いコースに加えて深夜になり眠気も加わってつらくなってきますが先に進みます。
前回は↓からどうぞ
3周目終了
3周目が終了して会場に戻ってきます。
現在22時34分。とりあえず通算ではほぼ予定通りのタイムですがこの1周だけでは6時間25分ほどで予定より約25分遅れているので先はもっと遅くなるかもしれません。
これから深夜を迎えるので気をつけたいところです。
まずはテントに戻って4周目の準備。
3周目ではほとんど汗をかかなかったし、暑くもなく寒くもない感じだったので着替えることはせずにこのままの恰好で臨みます。
4周目用の補給食をザックに詰め、ここではウィダーinゼリーとブラックサンダーとカロリーメイトを補給します。
レース中にお湯を沸かすことはないだろうと思ってコッヘルとガスバーナーは自宅に置いてきましたが、温かいものが欲しくなったので持ってこればよかったかもしれません。
(昨年までのこの大会では会場で温かいそばが出ていたらしいです。うらやましい…)
そして出発しようとゲートまで向かいましたが、4周目からはストックを用意することにしていたのを忘れてスタートゲートまで来てしまったのでいったんテントに戻って取り出してから出発します。
そんなに長く休んだつもりはなかったのにこのインターバルでは33分も休憩していたようで、出発した時には23時を過ぎていました。
4周目からはペーサーを用意することができるので、選手と一緒に2人で進んでいく人もいますが、ぼっち勢の私は一人なのでそのまま進みます。
4周目
再び同じコースを進みます。
夜になっても林道の状況は変わりません
夜になり地面の様子が見えづらいので、泥の部分に足を突っ込んでしまうことがよくありました。
走ると足が取られることもあって4周目からはストックを用意したので走ることはせずここではずっと歩きます。
林道を歩いている途中に木の間から月が見えました。空は晴れたようです。
本沢温泉入口からの舗装路では走りますが、このあたりからすねの下の方から足首にかけて痛み出します。
走っていると痛みが止まらなくなってきました。
稲子湯のエイドでは止まって痛み止めの薬を飲みます。
そのときに「henryさん?」と声かけられます。
知り合いの方で、ペーサーで参加しているようでした。
今回は知っている人がいないかなーと思っていたのでうれしかったです。
他にはこの大会では前後にナンバーカードを身につけるようになっていて、それぞれに選手の名前が記載されているので、twitterのフォロワーさんっぽい名前を見かけて声をかけようとしたらすぐに先に行かれてしまったり、
あとは他の大会のリザルトを見ていてよく見かける名前の人を見ると親近感を抱いたりしていました。
全然知らない人なんですね(笑)
そしてまた登山道に入ります。
登山道の状況も相変わらずで泥だらけの道を進みます。
登っている途中で後ろから勢いよく登ってくる選手が現れました。
どうやら5周目のトップの選手のようです。
ナンバーカードの名前を見ると「○登」って名前の方で、登るために生まれてきたんだなーって思ったりしてました。
周回遅れになることは避けようと思っていたのですが残念ながら遅れてしまいました。
そんなこんなで登山道を終えて舗装路に戻ってくると夜が明けました
2日目の朝になりました。
スタートから24時間が過ぎているので眠気がすごくなってきます。
こちらはテンションが低いままで進んでいるのにすれ違うペーサーと2人組の選手がやたらとテンションが高くて騒ぎながら向かってくるのを見て「うるせぇー!」って思ったりもしながら進んでいきます。
ロードの下りをちょっと走っては歩いての繰り返しで、登りはほぼ歩いて本沢温泉入口の直前まで来たところで2位の選手が走ってきて抜かされます。
登りでも走っていたのでさすがトップクラスの選手は違うなと感じます。
林道の下りも走れずに歩いて進みます。
そして再びロードへ。
青空も見えるようになってきました。
そしてロードをゆっくり走って会場に戻ってきました。
4周目終了
4周目を終えて戻ってきたのが6時55分。
この1周は7時間50分近くかかってしまいました。
とりあえず食べ物を食べて残り1周分の補給物をザックに詰めます。
そういえばいつもの100マイルレースだと胃に負担がかかって食べ物を受け付けなくなることがあるのですが、ここまで具合が悪くなることがなかったのはよかったかなと。
ただし足の痛みは出ているのでそこは気をつけていきたいところ。
ここで予定では着替えてシューズとソックスを交換しようと思ったのですが、あと1周だしどうせ泥だらけになるのだからと思って交換はせずに出発です。
出発しようとしたところでちょうど3位の奥宮選手がフィニッシュするところのようでした。
奥宮選手は自分と同じ年齢なので若い者には負けずに頑張ってほしいなーっていつも思っています。
5周目
そして7時25分に出発。今回もインターバルでは30分ほどかかってしまいました。
自分はいつもエイドで時間がかかってしまうのですが、今回は少し離れたテント場に行かなければならないということもあり何も特別なことをしなくてもエイドでの滞在時間が増えてしまったのが反省点です。
エイドでの過ごし方を工夫すればあと1時間はタイムを縮められただろうなと思います。
さて、あとは残り1周。同じコースを5回目なのでもう飽きました。
過去の100マイルレースも最後は苦労しましたがそれでもまだ見ぬ景色を見られるかもという期待があったのですが、周回コースではそれがなくただ先に苦労するのが見えているだけ。つらいです。
林道に入ると相変わらずの泥の道。
水が乾いてきて泥の粘度が増してきているような感じです。
本沢温泉入口のエイドまで来ると、夜間焚かれていた火は消えて炭になっていました。
ここからは稲子湯までのロードですが
4周目で飲んだ痛み止めの効果が切れたのか脚の痛みが増してきます。
ちょっと走って歩いての繰り返しで進んでいきます。
葉が黄色く染まった白樺の木が素敵ですね。
そして稲子湯からは登山道を登っていきます。
いよいよ最後の登りですが、このあたりでかかとのあたりが痛み出します。
靴擦れかと思ってかかとにパッドを貼りますが、それでもおさまりません。
どうやら靴に付いた泥が固まってかかとのあたりで擦れているようでした。
脚も痛くなってきているのにこれではつらくてゆっくりしか進めません。
そんな感じでしばらく登っていきます。
このコース、ニュウへ向かう登山道なのですが、漢字で書くと「乳」というわけで
看板を見るたびに
( ゚∀゚)o彡゜おっぱい!おっぱい!
って頭の中に浮かんできてしまっていました。
私は貧乳派なのですがね。
まあ、この看板を見るのもこれで最後。
最高地点近くのニュウへの分岐点手前では2周目以降は水たまりが深くなっていてよけることができなかったのですが
雨がやんで20時間くらいたつので水が引いてきてなんとか水たまりを避けて通れるくらいにはなっていました。
泥だらけの下り道も先ほどまでよりは楽になっていましたがそれでも疲労した状態なので慎重に進んでいきます。
ようやく傾斜の緩やかなトレイルに出てあとは走ることができる区間だなと思って走り始めますが、脚の痛みで走ることができません。
どうやら4周目で飲んだ痛み止めの効果が切れたようです。
ここから先のロード区間でも走れなければタイムがだいぶ遅くなるなと思って、あと残りわずかではあるのですが2回目の痛み止めを飲むことにします。
前回飲んでからはからは8時間くらい間があるので身体は大丈夫でしょう。
さて、しばらくしたら痛みが引いてくるかなと思いましたが、状況は一向に良くなりません。
痛み止めも連続で飲むと効果がないものなのですね。
しかたないのでここからはずっと歩きで行くことにします。
そしてトレイルを終えて舗装路に。
山の中では1時間くらい独りぼっちだけだったのですが、ロードに入ってしばらく経つと一気に5人くらい来て抜かされます。
一人のときはずっと一人なのに、人が現れると何人も一度に現れるのはなぜなんでしょうね。
そして最後の林道区間に。
泥はだいぶ引きましたがそれでも走れないのでゆっくり歩いて進んでいきます。
4kmほどの林道を終えると集落が見えてきて
いよいよ最後のロードへ
ここから175㎞完走のビクトリーロードといきたいところですが
ゆっくり15分/kmくらいでしか歩けない状態で、最後のロード区間を走ってくる人に抜かれていきます。
この区間だけで10人近くに抜かれました。
キャベツ畑の中をゆっくり歩いて進んで
会場が見えてきました。
フィニッシュ
そして4時10分過ぎにようやくフィニッシュ。
記録は35時間13分。
制限時間は36時間なのでほぼそれに近い時間になってしまいました。
最後はゆっくり歩きながらも制限時間には余裕だと思っていたのですが結局フィニッシュしたのは45分前。
脚の痛みが出るのがもう少し早かったら完走できなかったかもしれませんね。
それでも目標の32時間からは3時間以上遅れてしまいましたが、なんとか完走という最低限は達成できたのでよかったかなと。
さて、フィニッシュしてからは余裕がなくて写真を撮るのを忘れてしまいました。
泥だらけになったところを見せたかったのですが。
レース終了後、まずはエイド代わりに設営していたテントの片づけ。
テント場にはほとんどテントがなくなっていました。
片づけている途中に制限時間の午後5時が過ぎてしまいます。
最終ランナーはその10分ほど前にフィニッシュしたみたいです。
4周目終了時で28時間という関門があるので、それを乗り越えて5周目に進んだ人はほとんどフィニッシュしたようです。
夜になり暗くなってきてほとんど人がいなくなったところで撤退。
1.5㎞ほど先にある「八峰の湯」まで歩いて温泉に入って休んでから帰りました。
とはいえダメージはでかくて
レース中に痛めた脚が1週間以上回復しなかったりと、
やはり100マイル以上の距離はきついなというのを実感します。
そんな感じで今回のKOUMI100は終了したのでした。
疫病下にも拘わらずレースを開催してくれたOSJの方々、スタッフの皆様、そして我々を歓迎してくれた小海町の皆様には感謝しかないですね。